30 秒で分かる結論:AI が料金を間違えて引用するとき、どこかに古い写しがあり、やるべきことは今の写しでそれに勝つこと
アシスタントが価格を創作することはめったにありません。どこかで読んでいます。学習データ、あなたの料金に触れた第三者のページ、自社サイトの古いページ、あるいは一部しか解析できなかった現在のページです。対策は効果の順に 4 つあります。料金ページそのものを引用できる形にする。プレーンな HTML の文字で、全プランと月額・年額の両方を文字で、目に見える日付つきで。ほかの写しを一致させる。ページの構造化データと、llms.txt の日付つきの 1 文です。自社ドメインの古い写しを見つけて無害化する。そしてアシスタントにもう一度聞き、どの出典を引くかを見ます。
llms.txt はその一部であって全部ではありません。読まないアシスタントもいますし、読むものもページは取得します。llms.txt が与えるのは、決まった URL にある短い日付つきの記述で、エージェントがあなたのサイトについて最初に読むものです。
古い数字はどこから来るのか
| 出どころ | 見分け方 | 直し方 |
|---|---|---|
| 学習データ | 答えに URL の引用がない、または古い可能性があると断っている。数字が 1 年以上前の料金と一致する | サイト側から直接は変えられない。取得して答えたときに正しくなるようにし、ブラウジングを有効にして聞く |
| 第三者のページ | 引用元がレビューサイト、ディレクトリ、古い表を載せた比較記事 | 自分で編集できる掲載情報を更新する。それ以外は、次に引用される日付つきのページを公開する |
| 自社の古いページ | 引用元が自社のブログ、更新履歴、ドキュメント、PDF の料金表 | 現在のページへリンクする日付つきの注記を入れ、廃止した料金 URL はリダイレクト、ドキュメントを更新 |
| 読めない現在のページ | 引用元は自社の料金ページだが数字が違う、または一部だけ(月額と年額、税込と税抜、特定地域) | 全プラン・全期間を HTML の文字として描画し、ページに日付を置く |
引用元が診断になります。ブラウジングできるアシスタントが価格を言うときはたいていページ名を挙げます。それを開けば数字が見つかります。出典なしに価格を言うなら記憶から答えていて、こちらにある手段は、取得して答える機会が来たときに正しくなるようにしておくことだけです。
料金ページを、どの読み手にも選ばれる写しにする
料金ページは素の HTTP 取得で読めなければなりません。OpenAI が文書化しているユーザーエージェントは、回答時にユーザーが尋ねているページを通常のリクエストで取得します。Google は JavaScript をクロール、レンダリング、インデックスの 3 段階で処理し、レンダリングは別のキューで待ちます。クリックやスクリプトの実行後にしか存在しないものは、どちらの場合も取りこぼされます。チェックリストは次の通りです。
- すべての価格を HTML の文字で。月額・年額の切り替えがあるなら、両方の数字をマークアップに描画し、切り替えは表示・非表示だけにします。画像に描いた価格や、読み込み後にスクリプトで差し込む価格は、一部の読み手には見えません。
- 目に見える日付。上部に「2026 年 10 月時点の料金」と書きます。料金の写しを 2 つ見比べた読み手は日付のある方を選び、モデルは推測の代わりに「2026 年 10 月時点で」と言えます。
- 通貨と税の扱いを一度だけ明記。円建てか、席数単位かワークスペース単位か、税込か税抜か。日本の料金ページで最も食い違いが起きるのが税込・税抜で、書かれていないとアシスタントはどちらかに決めて答えます。
- プラン名をどこでも同じに。料金ページが「チーム」でドキュメントが「ビジネス」なら、両方を読んだアシスタントはプランを 2 つ報告します。ドキュメント側を直します。
- URL は 1 つ。/pricing を正規のページにします。廃止した料金ページはそこへリダイレクトし、地域別のページはそこへリンクしてどの地域向けかを書きます。
- PDF の料金表を置かない。PDF は最も更新しにくく、最も置き去りにされやすい写しです。営業に必要なら、同じ日付でページから生成します。
構造化データは 2 つ目の写しであって、別の記述ではない
Google の「AI 機能とウェブサイト」のガイド(2025 年 12 月更新)は、AI による概要や AI モードのために追加すべき特別な schema.org のマークアップはなく、構造化データはページに見える文章と一致させるべきだと述べています。料金のマークアップもこの枠で考えます。見える価格を解析しやすい形で言い直すもので、ページに書いていないことを言ってはいけません。
ソフトウェアには Google が SoftwareApplication 型を文書化しています。必須は name、offers.price(無料なら 0)、aggregateRating か review のどちらか。推奨は applicationCategory と operatingSystem で、有料なら price に priceCurrency を添えることを求めています。最安の有料プランが月 1,980 円の製品の最小の例です。
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "SoftwareApplication",
"name": "Acme Analytics",
"applicationCategory": "BusinessApplication",
"operatingSystem": "Web",
"offers": {
"@type": "Offer",
"price": "1980",
"priceCurrency": "JPY",
"url": "https://acme.example/ja/pricing"
},
"aggregateRating": { "@type": "AggregateRating", "ratingValue": "4.6", "ratingCount": "212" }
}
</script>ページを描画するのと同じデータから生成し、料金変更で片方だけが更新される事故をなくします。評価がないなら型ごと省きます。でっち上げてはいけません。アシスタントにとって重要なのは見える文章で、マークアップは検索機能向けのおまけです。
llms.txt の役割
仕様は llms.txt を、エージェントがサイトについて知る必要が出たときに必要に応じて使う情報、と説明しています。料金については、セクション 1 つ、日付つきの 1 文、リンク 1 本です。文は数か月は正しいままであるべきなので、料金表の全部ではなく、下限価格と課金の形を載せます。
## 料金 2026 年 10 月時点:1 プロジェクトまで無料。有料プランはワークスペースあたり月額 1,980 円(税込)から、月払いまたは年払い(年払いは 2 か月分割引)。 - [料金](https://acme.example/ja/pricing): 全プラン、上限、年払いの割引。現在の日付つき。 - [エンタープライズ](https://acme.example/ja/enterprise): 個別契約、SSO、請求書払いの詳細。見積もりは依頼制。
ルールは 3 つです。日付は必須で、なければ日付のない写しがもう 1 つ増えるだけです。この文とページは同じデプロイで変えます。llms.txt を料金変更のチェックリストに載せるか、ページと同じデータから文を生成します。そしてキャンペーン価格や地域別価格はここに書きません。期限が切れても、ファイルは残るからです。
期待値についてひと言。Google は llms.txt を使っていないと発言していて、OpenAI が文書化しているクローラーはファイルではなくページを取得します。読み手はエージェント、開発者向けツール、名前で探しに来るクローラーです。その読み手にとってこれはあなたのサイトについて最初に読む記述なので、この 1 文を正しくしておく価値があります。
古い写しを掃除する
- 見つける。古い数字と旧プラン名で自社サイトを探します。サイト内検索、コンテンツのリポジトリの grep、製品名と「料金」で自社ドメインに絞ったウェブ検索。更新履歴、リリース記事、「料金改定のお知らせ」、ヘルプ記事、比較ページ、PDF を確認します。
- 日付を入れてリダイレクトする。まだ役に立つ記事には冒頭に日付つきの注記を入れます。「この記事は 2024 年のものです。現在の料金は料金ページをご覧ください」とリンク。廃止した料金 URL は /pricing へリダイレクトします。リダイレクトなしに消してはいけません。第三者のページがリンクしているのは古い URL です。
- ドキュメントを直す。ヘルプ記事は価格よりプランの上限に触れることが多いものです。数字の直書きはできるだけ料金ページへのリンクに置き換えます。
- 自分で編集できる掲載情報を更新する。レビューサイトのプロフィール、アプリのマーケットプレイス、パートナーのディレクトリには自分で編集できる料金欄があることが多く、それらは「製品名 料金」で上位に出て引用されます。
- サイトマップの日付を正直に保つ。Google はサイトマップの lastmod を、一貫して検証可能な程度に正確なときに使い、ページの最後の重要な更新を反映すべきだとしています。/pricing の本物の lastmod は、今の写しが今の写しであることを示す信号の 1 つです。
アシスタントが今なんと言うかを確かめる
見込み客が聞きそうな質問を、2〜3 のアシスタントに、ブラウジングを有効にできるものは有効にして聞きます。答えた価格と引用された URL を記録します。引用された写しを直し、数日待って、もう一度聞きます。 引用の確認記事では、どのボットが料金ページをどの頻度で取得しているかというログ側の見方を扱っています。
AI クローラーから料金ページがどう見えるか確認する
URL を入れると、ボットと同じ方法でページを取得し、文字として読めた範囲を報告した上で、その内容から llms.txt の下書きを作ります。無料・登録不要。
診断を実行する →よくある質問
AI が 1 年前に変えた料金を答えるのはなぜですか?
たいてい 4 つのどれかです。モデルが何も取得せずに学習データから答えている。レビューサイトや比較記事などの第三者ページが「製品名 料金」で上位にあり、古い表を載せたままになっている。自社サイトのどこか(ブログ、更新履歴、ヘルプ記事、PDF)に古い数字が残っている。現在の料金ページがプレーンテキストとして読めず、アシスタントが読めたものに頼っている。直し方がそれぞれ違うので、この記事ではまず出どころを特定します。
llms.txt だけで料金の誤答は直りますか?
直りません。llms.txt を読むアシスタントばかりではなく、Google は使っていないと発言し、OpenAI が文書化しているクローラーは通常のページを取得します。llms.txt が効くのは読むエージェントやツールに対してで、そこに置く日付つきの 1 文は有効な基準点になります。どのアシスタントにも届く対策は料金ページそのものです。プレーンな HTML の文字、日付、ほかのすべての写しと一致する数字です。
llms.txt に正確な料金を書くべきですか?
下限の価格、プラン名、課金の形、日付を 1 文にまとめ、料金ページへリンクします。文は数か月は正しいままであるべきで、下限価格と無料プランの有無は料金表全体より変わりにくいものです。料金を変えるときはこの 1 文の更新を変更作業の一部にし、ページと同じデプロイで出します。
SaaS の料金に使う構造化データは何ですか?
Google の SoftwareApplication 型は name、offers.price(無料なら 0)、評価かレビューのどちらかを必須とし、applicationCategory と operatingSystem を推奨、有料なら priceCurrency を price に添えることを求めています。どの型を使うにせよ、Google の AI 機能向けガイドは特別なマークアップは不要で、マークアップはページに見える文章と一致していなければならない、としています。構造化データは見える価格の 2 つ目の写しであって、ページに書いていないことを言う手段ではありません。
料金が個別見積もりの場合は何を書けばよいですか?
本当で、かつ安定していることを書きます。課金の形(席数課金、従量課金、年間契約)、最小の契約単位、無料トライアルや無料プランの有無、見積もりの取り方です。料金を聞かれたアシスタントは何かしら答えます。「従量課金で最低月額いくらから」という 1 文のほうが、2023 年のブログ記事から拾った数字よりましです。
アシスタントが今なんと答えているかはどう調べますか?
実際に聞きます。ブラウジングを有効にできるものは有効にして、答えと引用元を記録します。引用された URL が、どの写しを読んだかを教えてくれます。直すたびに聞き直してください。取得して答えたものは数日で変わり、学習データから答えたものはモデルが変わるまで変わりません。
次に読む
- → AI 検索に拾われたかを確認する方法 (到達性から流入までの 4 つの確認)
- → ChatGPT は llms.txt を使っているのか (OpenAI のクローラーが実際に取得するもの)
- → llms.txt の書き方
- → 解説記事の一覧へ戻る